翔猿「小兵イケメン力士」の活躍とどのくらいの「小兵」なのかについて

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「小兵イケメン力士」翔猿(とびざる)の活躍

9月27日に千秋楽を迎えた令和2年秋場所。この場所で注目を集めた力士といえば、なんといっても翔猿(とびざる)でしょう。

十両からはじめて幕内にあがったばかりの場所だったにもかかわらず、最終日の優勝争いにまでかかわる大活躍ぶり。惜しくも幕内優勝とはなりませんでしたが、優勝をかけた正代との一番は、勝てば実に106年ぶりとなる新入幕力士による幕内優勝という歴史的快挙をかけた大一番だったこともあって、大きな話題となりました。

敢闘賞を受賞することになったその実力のほどはもちろんなのですが、翔猿が大きな注目を集めることになったもうひとつの要因は、「小兵」で「イケメン」という、力士としての個性かもしれません。

実際、「小兵イケメン力士」というのは、翔猿という力士を説明するうえでぴったりなキーワードのように思われます。

「お客さんを楽しませる相撲を取りたい。僕は小さいんで、勝てば会場を沸かせられる」

秋場所の前にこのように語っていたということからも、翔猿自身、やはり自分は小柄な体格であるという自覚があったらしいことがうかがえます。
翔猿は本当はどのくらいの「小兵」なのか?

力士について「小兵(こひょう)」というのは、体格が他の平均的な力士と比べたときに小柄なようすを形容することばです。代表的な「小兵」の力士といえば、たとえば現役時代の舞の海などが有名かもしれません。

しかし「小兵」とはいうものの、そこはやはり力士。翔猿だって、一般人の感覚からしたらけっして小柄ではないというか、むしろふつうに立派な体格をしているようにも見えます。

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翔猿の身長と体重

日本相撲協会が公開している2020年9月時点のデータによると、翔猿の身長は175センチで体重は131キロとのことですから、この数字だけ素直に受け取るとしたら、「もう小兵だからって言い訳はできない」という本人の弁もそれはそうだろうと思わなくもありません。

とはいえ、テレビ中継される翔猿の取組のようすを見ていると、「対戦相手に比べてずいぶん小さいなぁ」と感じられるのもまた事実です。では、実際のところ、翔猿は他の力士と比べたときどのくらいの「小兵」なのでしょうか?

翔猿がどのくらい小兵なのかを実際に調べてみた

そこで、インターネット上で有志がまとめて公開しているデータをもとにして、翔猿が本当はどのくらいの「小兵」なのかを調査してみることにしました。

具体的には、以下の非公式のファンサイト内に掲載されている力士のデータを集計してみることにしました。

令和2年秋場所番付(http://sumodb.sumogames.de/Banzuke_text.aspx?h=on&sh=on&bd=on&hd=on&w=on&hr=on&ho=on&spr=on&sps=on&fc=on&c=on&l=j)

この記事のなかですでにふれたように、日本相撲協会では力士の身長や体重を含むデータを公式サイトで公開していて、現役力士の公称のデータとしてはおそらくそちらが最新の情報になります。

実際、ここで集計するデータは必ずしも最新情報には追従していないようで、翔猿の体格の情報について見ても、174センチの110キロという、秋場所時点よりもさらに小柄だった時点での情報が載せられているようです。

しかし、ここではよりたくさんの力士のデータをもとにして、翔猿がどのくらいの「小兵」なのかを検討したいために、非公式のファンサイト内のデータを利用して集計してみます。

次の表は、番付内での地位ごとに身長と体重の中央値をまとめたものです。やはり上位にいくほど体格のよい力士が集まりやすいのか、身長も体重も上位にいくほどほぼ順当に中央値が高くなっています。

ここで集計したデータでは、翔猿の体格は174センチ・110キロと記録されていますが、この表に照らしてみると、これは序二段や序ノ口における一般的な体格と近いことがわかります。

人数 身長(中央値) 体重(中央値)
幕内 42 184 149
十両 28 182 150
幕下 120 180 130
三段目 200 177 126
序二段 224 175 115
序ノ口 69 174 116

次の図は、幕内の力士について、横軸に身長を、縦軸に体重をとって図示したものです。図中で水色の点であらわしたのが翔猿です。

この図によると、身長が175センチ程度までで、体重が125キロ前後よりも少ないような、いわゆる「小兵」だと思われる幕内力士は翔猿を含めて5人いることがわかります(翔猿のほか、琴恵光・石浦・照強・炎鵬の5人のようです)。

この時点で幕内にいる力士は42人ですから、翔猿は小柄な力士としては、そのうちでも5本の指に入るくらいの「小兵」だといえそうです。

ただ、これは体格のよい幕内の力士のなかではかなり小柄だという話で、番付に名前のある力士全体のなかでという話であれば、同じような体格の力士もそれなりの数がいるようです。

次の図は、番付に名前のあるすべての力士について上の図と同様にして図示したものですが、これを見ると翔猿よりももっと小柄な力士もたくさんいることがわかります。

まとめ

翔猿は幕内にいる力士としては5本の指に入るくらいの「小兵」だということがわかりました。

番付に名前があるすべての力士のなかで見ると、小柄ながらもそのなかでもとくにずば抜けた「小兵」というわけではないようです。

幕内のなかで5本の指に入るくらいですから、現役の小柄な力士のなかでは間違いなくトップレベルの実力者のひとりだといえるでしょう。

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