鉄腕ダッシュ「グリル厄介」への批判がまとはずれな理由

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日本テレビ『ザ!鉄腕!DASH!!』番組内のコーナーである「グリル厄介」。

番組内ではもはや定番となったコーナーのひとつですが、視聴者からは、不満や批判の声が寄せられていることも少なくないようです。

この記事では、そうした「グリル厄介」に対する不満や批判について改めて考え直し、「かわいそう」や「おもしろい(おもしろくない)」といった観点からでは捉えきれない、「グリル厄介」の真のテーマに迫ります。

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外来種を料理して食べる「グリル厄介」について


日本テレビの『ザ!鉄腕!DASH!!』(以下、『鉄腕ダッシュ』)番組内のコーナーのひとつである「グリル厄介」は、2017年にはじめて放送されました。

「罪のない命だが厄介な外来種を、人間だけが持つ『料理』の力で美味しく頂く」というコンセプトのもと、さまざまな理由から国内に定着し、従来の生態系に悪影響を及ぼしている外来種を捕獲・料理して食べてしまおうという、この企画。

長寿番組である「鉄腕ダッシュ」の歴史のなかでは、まだ比較的新しいコーナーなのですが、すでに定番コーナーのひとつになっています。

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視聴者からは「企画倒れ」といった不満や批判も

一方で、視聴者から不満や批判の声があげられたり、何かと議論を呼ぶこともあるのがこの「グリル厄介」という企画。

たとえば、もともとペットだった外来生物が野生化した例である、プレコという熱帯魚や、グリーンイグアナ、ミシシッピアカミミガメといった爬虫類を捕獲した放送回には、実際に同種をペットとして飼育していたりする視聴者から「かわいそうで見ていられない」という声が寄せられていたようです。

かといって、ブラウントラウトやアメリカナマズのような、もとから食用にされる魚を捕まえて食べていた放送回に対しては、「他の国で普通に食べられる料理を「グリル厄介」でつくるならこの番組じゃなくていい」「それでは企画倒れじゃないのか」といった批判の声もあがっていました。

ブラウントラウトやナマズは「企画倒れ」という視聴者が考えてみるべきこと

プレコやイグアナを食べるから「おもしろい」企画ではないという見方

たしかに、プレコやグリーンイグアナなどのように、一見したところ食べられなさそうなものを食べてみせる企画というのは、バラエティ番組らしいというか、視聴者の関心を惹きやすい内容かもしれません。

そういった「ゲテモノ食い」みたいな側面のおもしろさを期待して、「グリル厄介」のコーナーを見ている視聴者も少なくないことでしょう。

しかし、そういう「おもしろさ」ばかりを求めて「グリル厄介」を見るというのも、それはそれでちょっと違和感があるような気がします。

「グリル厄介」のテーマは生態系の問題に目を向けてもらうこと


というのも、「グリル厄介」というコーナーは、『鉄腕ダッシュ』のなかでは実は「0円食堂」や「DASH海岸」などと同じ路線の企画。

『鉄腕ダッシュ』という番組全体を見ていると伝わってくるように、この番組が伝えようとしている大きなテーマのひとつに、生態系や持続可能性といった問題との私たちの関わり方というのがありそうです。

「グリル厄介」について言うと、あのコーナーは、従来の生態系にとって「厄介者」になっている外来種の問題にまずは目を向けてもらい、たとえばそれらを「食べる」ことを通じて解決できないか考えるきっかけにしてもらうというのが、その本来の趣旨なのではないでしょうか。

だから、「他の国で普通に食べられる料理を「グリル厄介」でつくるならこの番組じゃなくていい」という視聴者の感想は、そうした問題についてまず目を向けてもらいたいというこの企画の趣旨をよく理解していないものであり、ややまとはずれなんじゃないかなと思います。

「グリル厄介」はコーナーの見せ方や伝え方に問題があるのかも

コンセプトを上手に伝える立場の人がいない

もっとも、現在の「グリル厄介」の放送内容が「外来生物を獲って、プロに調理してもらって、食べるだけ」の物足りない内容になってしまっているのは事実でしょう。

このあたりの物足りなさは、コーナーのなかで「グリル厄介」のコンセプト(趣旨)を上手く伝えてくれる立場の人がいないのが原因なのかもしれません。

生態系との関わりについて具体的なメッセージを


昨今では、YouTubeなどでも外来種を捕まえて食べてみる動画を投稿している人は少なくありません。

そうした動画の中でも、ただ獲って食べてみせるシーンだけではなく、実はすでに私たちの身近に潜んでいる外来生物の問題について、投稿者なりの考え方を説明するシーンがあったりするものです。

もちろん、「グリル厄介」にも生態系学の専門家である加藤英明氏が出てくるのですが、基本的にその回のターゲットとなる「厄介者」が生態系にどのような影響を及ぼしているかを説明するだけで、生態系の保全について考えることがどう重要なのかといった、そもそもの深いメッセージまでは伝えきれていない印象があります。

また、「厄介者」の捕獲に挑む出演者たちにしても、捕獲や食レポのようすが放送されるばかりで、自分たちがやっていることと生態系との関わりについて考えられている印象を受けません。

そういう部分をより具体的に伝えていけたら、「グリル厄介」は視聴者にとってももっと意義のある、とてもよいコーナーになるのではないかと思います。

さいごに


もちろん、「グリル厄介」について、人間の都合で駆除され、食べられてしまう生き物が「かわいそう」という感想があるのは自然なことですし、他方で、テレビ番組なのだからある程度「おもしろさ」が求められるというのもよく理解できます。

ただ、そういった単純な側面ばかりではないテーマにまで、果敢に切り込もうとしているのが『鉄腕ダッシュ』という番組です。

「かわいそう」や「おもしろい(おもしろくない)」だけでは片づけられない問題について、もう一歩踏み込んだメッセージを伝えてくれることに期待したいところです。

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